「しりたいねん」灰谷健次郎・編 石川文洋・写真
娘について > 娘と鑑賞する絵本や動画 - 2011年11月30日 (水)
![]() | しりたいねん (1997/08) 灰谷 健次郎、石川 文洋 他 商品詳細を見る |
先日、児童書に強い古書店で
購入した本の話をします。
本の内容は見開き2ページに、
石川文洋氏の写真に子どもの詩が添えられ、
灰谷健次郎氏が編集した本です。
石川文洋氏の写真は主に、アジア各国
(日本からトルコ辺り)の村の子ども達。
詩は4歳から11歳くらいの子どもが書いたものです。
またアマゾンに素晴らしいレビューがありましたので
当ブログではレビューはいたしません。
かわりに詩を2編、引用させて頂きます。
おなら
光山良子 8歳
わたしが おとなだったら
かんごふさんになって
おなら ばっかり こきます
びょうにんを しんさつしているときも
おならをこきます
かんじゃさんが がまんしてたら
もっと もっと
おならをこきます
けっこんしても おならをこきます
わたしのうんだ子どもにも
おならを こかします
うれしいときも
おならをこきます
おめでたいときも
おならをこいて おいわいします
わたしがいいことをして しぬと
みんな おはかにきて
ほめてくれるでしょう
そのときも
おならをこいて
みんなをおどかします
かみさまにおこられても
ぷーぷーとおならをこいて
ごまかしておきます
初出 「せんせいけらいになれ」
理論社1965年4月
光山良子さんも
今では立派な看護師さんになられて、
また素敵な家庭を築かれて、
家族みんなでおならをぷーぷー
息災に過ごされてることでしょう。
たったひとりだけ
山口雅代 6歳
おにんぎょうは
ひゃっかてんに
いくらでも うっているけど
わたしは どこにも
うってはいない
せかいじゅうに
わたしは たたひとりだけ
それに かあちゃんは
わたしを しかる
初出 「牛乳びんの歌」(現:子ども詩人たち)
理論社 1965年2月
それに かあちゃんは
わたしを しかる
私にはこの部分がピカピカ輝いて見えます。
大人には決して真似はできないでしょう。
「それに」という代名詞、形容詞的に捉えるのか
副詞的に考えるのか、または省略された言葉を
想像するとか、そういった大人の後付論理はこの詩の
前では全て無意味に思えます。
素晴らしい詩だと手放しで賞賛したくなる詩です。
この本は、うまくいけば、ブックオフの105円(日本詩集)
コーナーにあると思います。また大抵の図書館にもあります。
図書館でも借りる必要はありません。
大人なら10分程度で読めてしまいます。
良ければ癒されてみてください。
また私自身、娘が文字を読めるようになったら、
絵本以外に子どもが書いた詩集を与えてみるのも
いい考えかなって思っています。
どうもありがとうございました。
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